コンビニエンスストア大手のファミリーマートが24時間営業の見直しを検討していることが明らかになった。人手不足が深刻になり、人件費も高騰しているためだ。一部の店舗で深夜など客が少ない時間帯に実験的に店を閉め、採算性を見極めるという。日本でコンビニといえば「24時間営業が当然」という認識が定着している。「24時間」の看板を下ろし、売り上げを減らしてまで営業時間を短縮すべきか否か。(11月26日 読売新聞オンラインより)
「働き方改革」というものが徐々に浸透してきたのは、喜ばしいことです。
「これをするのとしないのでは、どちらがいいのか。」という問いかけには、ほとんどの日本人が「少しでも効果があるのなら、やりましょう。」と反応します。それが戦後の復興を支えた原動力であるのは間違いありません。しかし、多くの国々の常識からすると、日本人の働き方やサービスの徹底さは、もはや病気のように思えます。
昔は24時間の店なんてなかったよ
昔の話その1
我が家に子供が生まれた最初の年末年始。その当時、元旦に店を開いているところはありません。福袋は2日です。だから、元旦に買い物をすることはできません。
大晦日、子どもの粉ミルクがなくなっていることに気づきました。明日は元旦、当然ながら薬局は閉まっています。仕方なくコンビニを2軒回りましたが、粉ミルクを置いている店はありません。途方に暮れて、小さな子供がいる友達に電話、それでもなくて、結局2日まであきらめました。
昔の話その2
スーパーマーケットのほとんどが7時閉店だったあの頃、午後5時半を過ぎると、いろいろな食品に赤札がつきました。閉店30分前からは、ほとんどの総菜が半額以下になり、それを目当てに店が混んでいることもありましたっけ。
昔の話その3
夜行の急行列車で東京へ遊びにいくことが何回かありました。上野駅に到着するのは午前6時前です。24時間営業の店など、あるわけがありません。休むところもなく、そのへんをぶらぶらすることになります。店が開く9時(あるいは10時)までの時間の、なんと長かったことでしょう。
昔の話その4(海外編)
ニュージーランドに旅行に行った時の事。「キリスト教の国々は、日曜日に店は閉まってるよ。」と聞いていましたが、その通りでした。(キリスト教の教えによれば、安息日に仕事をするのは罪なことで、地獄に落ちるらしい。)開いている店は、ほぼ間違いなく、中国人経営の店でした。
昔の話その5(海外編)
家族でクリスマスに、ベルリンに旅行に行きました。(ブルジョアでしょ? うそです。ドイツ勤務だったころの話です。詳しくは、こちらのブログを参照)ユースホステルで一緒だったオランダの家族から、「2時には店が閉まるから気をつけなさい。」と言われてたのに、油断してたらホントにデパートから追い出され、街の屋台でピザしか買えなかったことがありました。店の人だってクリスマスをお祝いするのだから、当然と言えば当然の話です。
不便なことはありました。でも、そうとわかっているのなら事前準備すればいいだけのこと。致命的な問題は意外に起こらないものです。
よし、ファミマを応援しよう!
ファミリーマートが24時間営業の見直しを図るとのこと。記事によれば、実験的に行って、採算性を見極めるということ。
よし、それなら応援してやろうじゃないか。
昼はファミマを使う。ファミマが閉店中の夜中に限り、セブンかローソンを使うことにしよう。
断っておきますが、私はファミマの関係者ではありません。コンビニの利用率は、圧倒的にセブンです。(次がローソン。)せっかく時短の取り組みをして、それが原因でライバルに客を取られて経営難になっちゃったら、「ほーれみろ、24時間でなくちゃだめなのよ。」ということに落ち着き、もしかして自分がコンビニの店員か経営者になった時に苦労します。他の業種でも「長く働いた方がいいのだ。」という結論になってしまいます。良い取り組みをしている企業は応援する。それは自然なこと。がんばれファミマ!そして、「普通に店を開いても、採算は取れる。人件費や光熱費を差し引くと、それほどの差はない。」ということを証明してくれ!
でも、正直いうと、24時間ではないですが、深夜まで営業している店を利用しています。
それは、本屋さん。
近所の本屋さんが、23:03まで営業しています。(半端な数字がかわいいでしょ。)
仕事が終わり、家に帰るのが7時過ぎ。昔の本屋はそのくらいで閉店でしたが、今はじっくり本を選ぶことができます。
ああ、便利だ・・・