昨日、暴走族が走っている音を聞きました。

 今から40年ほど前、ちょっと大きな街にはマフラーを外してバリバリ爆音を響かせて走る少年がいたものです。当時は、社会への反抗と自己主張は、「まず形から」だったのでしょう。思い返すと「普通の外見の不良少年」はひとりもいませんでした。(少なくとも私の周りには)

 現代は、その人の主義や嗜好が外見では判断できない時代です。普通に見えるけどとんでもない大人もいるし、金髪でチャラい雰囲気の青年がすごい人だったということも珍しくありません。「髪を染めている若者は芸能人か不良である。」と決められていた時代は、逆にわかりやすかったのだなあ、とも感じます。

さて、表題にある「かっこいい」とは、どんなことでしょうか。

もちろん人によって価値基準は違うし、ある人から見ると「チョーかっけー!」が、別の人から見ると「うわー」となることも多いです。「かっこいい」を一般化するって難しいですよね。

でも、私なりに「かっこいい」を定義します。

「かっこいい」とは、「すげー、自分もやりたい! でも、すぐにはマネできない。」ことです。

この観点で見ると、

かっこいいこと

ギターが弾ける ピアノが弾ける マラソンで3時間切った エベレスト登ってきた 毎月小遣いの3分の1寄付してる ダンスの神 中国語喋れる 1年で本200冊読むらしい 懸垂25回できる 囲碁強い ゲートボールクラブでジジババのアイドルになってる バドミントンの県チャンピオン 設立した会社の売り上げが1億超えた 芥川賞とった

かっこいいかどうか、疑問が残ること

流行の服持ってる きれいな茶髪 先生に「うるせえ」って言える ゲームソフトいっぱい持ってる 

「かっこいい」というのは、他の人が簡単にまねできない。だからかっこいいのです。

では、昨日走っていた暴走族はどうでしょう。

私は「かっこいい」のカテゴリーには入れないのですが、みなさんはどうですか?

確かにまねするにはバイクの免許が必要です。その意味では「バイクに乗ってる」これだけならかっこいいと言えそうです。でも、マフラーはずして爆音を出すのはすぐできるし、私もやろうと思えばできます。(でも、やろうと思いません。)

人間、誰だって褒められたいし認められたいものです。「すごいね!」って言って欲しいものです。その気持ちだって大切。「誰からも認められなくて。ぜんぜん構わない。」なんて開き直ったら、それもおかしいですね。

どうせなら、本当の意味で「こいつすごいな。」って思わせるものを、ひとつかふたつ身につけたいものです。

もし、昨日の少年が、やがてバイクのレースでチャンピオンになってくれたら、無条件で「かっこいい!」と言えるのですが・・・がんばれ少年!!

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