昨夜、寝る直前の11時に、突然テレビをつけてしまいました。
(人間、理由もわからない行動を取る時があります。)
ドキュメント72時間「スペイン・カナリア諸島 マグロ漁師の短いバカンス」
2017年11月3日(金)午後10時50分~ 午後11時20分日本から1万キロ離れたスペイン・カナリア諸島。9月、島の港に日本籍のマグロ漁船が寄港する。北大西洋での漁を控え、船の修理や給油を行うのだ。漁師たちが心待ちにしているのは、数か月ぶりに降り立つ地上でのバカンス。島には深夜まで楽しめる飲食店も充実。ハードな海上生活を送る漁師たちにとって、旅の疲れを癒やせる貴重な時間となっている。日本や世界の漁師たちが寄港してから再び海に出るまでの3日間に密着する。 NHKホームページより
驚くべき事実(単純に知らなかったこと)が、いくつかありました。
✔カナリア諸島(大西洋、アフリカの北西にある諸島)にまで、日本の漁船行ってるんだ!
✔日本の漁船なのに、外国人労働者がたくさん乗ってるんだ!
きちんと考えればわかりそうなものですが、映像として事実を認識すると、頭の中に「バーン」と入ってきます。
番組の後半、18歳の少年が登場します。
福祉施設から高校に通い、卒業後は帰る家がないという少年です。
彼の就職先が、マグロ漁船。
舟の漁労長さん(漁の最高責任者)から、
「次代のマグロ漁を担う人材だ。」と、カメラの前に押し出された彼は、次のように語ります。
「陸上だと、自分は弱いんです。
陸上だと、辛い時、すぐに逃げるところがあるけど、 ここでは逃げる場所がありません。 頑張るしかないんです。」 |
こんな言葉を聞くと、現代は「ブラック企業だ!労働基準法違反だ!」と、騒がれそうですね。
でも、彼はそんな意味で発言してるのではありません。
自分自身の弱さをしっかり意識して、その弱さが出てこないような職場を選んだということです。
そんな少年を見守る漁労長さん、
「最初の一年は、仕事にならないだけでなく、じゃま。
だけど、それはお互い様。 自分たちもそうだった。 だから、次の世代にマグロ漁を引き継ぐために、 育てていかなければならないんです。」 |
その言葉には、愛情がありました。
少年は、こんなことも話しています。
「仕事をする上で大切にしてることは、この笑顔です。
船のみんなから、お前の笑顔がいいねと言われるから、 笑顔を大事にして仕事をしていきたいです。 1人が暗いと、職場も楽しくないですから。 楽しく、しっかりやりたいと思います。」 |
船には、17歳の機関工見習いも乗船していました。
二人は、これから何十年という月日を船の上で過ごし、
逞しい船乗りになっていくのでしょう。
英語やスペイン語も、少しづつ話せるようになるのでしょうね。(カナリア諸島は、スペイン領です。)
苦しい仕事なのは想像できるけど、
二人がちょっとうらやましいです。
それにしても、「NHKドキュメント72時間」という番組、おもしろい。
はまりそう。