幼い昇平の乗った自転車がスピードを出しすぎて飛びこんでしまったのは、草太の家の庭だった。ふたりは、その日、生涯の友と出会う。海まで必死にペダルをこいだ。強豪高校にレースで挑んだ。そして、東京発糸魚川行きの自転車ラリーを創った。もちろん素敵な恋もした。爽快無類の成長小説。(「BOOK」データベースより)

おもしろい。文句なしにおもしろい青春小説。4歳で出会った2人が、自転車と共に成長していく姿は、あまりに爽やかで羨ましく感じます。

「十代に戻ってあの気持ちをもう一度味わいたい。」とおじさんは思いましたが、高校生のみなさんは、今からこんな経験をするのですね。もちろん楽しいことばかりではないでしょう。でも、十代はかけがえのない時代です。思いっきりチャレンジして楽しんで下さい。

この本は、そんな若者の行動の指針になる一冊です。

ちなみに、今回お薦めするのは「単行本」です。同名の文庫本は、単行本の続編と言える別の作品ですのでお間違えなく。(こちらには「~あの風の中へ~」という副題がついています。できれば混乱のないように「自転車少年記2」としてほしかった。)もちろん、文庫本も面白いですから、続けて読むのもアリですね。さらに、昇平の息子を主人公にした「自転車冒険記」もあります。

あっ、言い忘れました。

十代の青春時代はとても楽しいですが、その先の大人は、もっと楽しいですよ。

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