小さな罪悪感を見事に突いた作品です。
このキャッチコピーは、2006年度の新聞広告クリエーティブコンテストで最優秀を取った作品です。
「エコ買い」という題名で、作者は畑中大平さん(ジェイアール東海エージェンシー)。
この新聞広告を見た時、「そうだよなあ、すごいなあ。」と感じました。(10年以上経っているのに、ちゃんと覚えているのですから、かなりのインパクトだったようです。)
何がすごいかって?
一般的に、賞味期限の違う食品が売られていたら、ほぼ間違いなく「新しい日付」のものを選びます。値段が同じだったら、ほぼまちがいありません。
そんな消費者の心理に対して、
意味のないところでこだわるのはカッコ悪いよ。
譲ってあげるのがクールだよ。
と、新しい価値観を提案しています。
小さくて読めないので、広告の文章を抜き出しますね。
自宅の冷蔵庫に新しい牛乳と古い牛乳があれば、どちらから飲みますか?
古い牛乳からですよね。
賞味期限が過ぎて、棄ててしまうのがもったいないからです。
しかし、スーパーでは新しい牛乳を選んで買っていませんか?
新しい牛乳から売れていくと、そのぶん古い牛乳は売れ残ってしまいます。
日本では毎日約2000万人分の食料が、賞味期限切れなどの理由で棄てられています。
できるだけ、売り場の手前にある古い牛乳を買いましょう。
飽食や贅沢を見直すことで、食料輸送や焼却処分時の環境負荷を減らすことができます。
ムダを減らして、CO2排出量を減らしましょう。
この広告を見て以来、できるだけ古い食品を買うようにしています。
買ったその日に食べるのなら、期限が迫っていても大丈夫ですからね。
もちろん例外もありますよ。肉や刺身は、やっぱり新鮮な方を選んじゃいます。(それでも、その日に焼肉にするなら、古いものを買うことも・・・そもそも肉って熟成させてるわけだしね。)
そんな行動ができる自分て、ちょっとクール?
ところで、新聞広告クリエーティブコンテストを改めて閲覧しました。
ヒジョーニオモシロイ・・ 時代とか、世相をうまく切り取っている作品が多いです。
2017年度のテーマは「捨て犬・捨て猫問題」でした。
こちらは最優秀賞作品
「かわいさだけで飼ってしまう。それが、捨て猫・捨て犬を生んでいる。」
優秀賞
「ペットを捨てることは、ペットを殺すこと。
わかっている人は、どれだけいるんだろう。」
学生賞もショッキングです
せつなすぎる・・・
世相を反映する「新聞広告クリエーティブコンテスト」
年に一度、チェックしたいですね。
新聞広告データアーカイブ HP
(サイトの右下に「新聞広告クリエーティブコンテスト」のボタンがあります。)