反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。(新潮社ホームページより)

有名な画家をひとり挙げなさいと言われたら、かなりの確率で登場する「ピカソ」という人物。

あのピカソの最高傑作と言われるのがゲルニカです。

とても有名な絵であり、反戦の思いを込めた絵であることは知っていましたが、アメリカで保管されていた(守られていた)ことや、フランコの死を機にスペインに返還されたことなど、この本を読んで初めて知りました。(不勉強でごめんなさい。)

物語は、ピカソがゲルニカを描いた時代と、9.11後のニューヨークでゲルニカ展を開こうと活動する日本人女性の話が交錯しながら、ひとつの結末へ向かって収束する、なかなか凝った構成です。物語としても文句なしにおもしろく、ピカソについて知る手掛かりにもなる本です。美術が好きな人は、是非読んでみて下さい。

原田 マハ

1962(昭和37)年、東京都小平市生まれ。関西学院大学文学部日本文学科および早稲田大学第二文学部美術史科卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事を経て、森ビル森美術館設立準備室在籍時、ニューヨーク近代美術館に派遣され同館にて勤務。その後2005(平成17)年「カフーを待ちわびて」で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞、デビュー。2012年に発表したアートミステリ『楽園のカンヴァス』は第25回山本周五郎賞、第5回R・40本屋さん大賞、TBS系「王様のブランチ」B00Kアワードなどを受賞、ベストセラーに。2016年『暗幕のゲルニカ』が第9回R・40本屋さん大賞を受賞。その他の作品に『本日は、お日柄もよく』『ジヴェルニーの食卓』『太陽の疎』『モダン』などがある。(こちらも新潮社ホームページより)

まだ読んでないですが、「楽園のカンバス」も、美術関係の話でとってもおもしろいという話。続けて読むのもいいかも。

 

ああ、ゲルニカをなまで観たくなってきました。

でも、スペインのマドリードは、遠いなあ・・・

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