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あの、やるせない事件をニュースで知り、娘の成人式を思い出しました。

東京の大学に進学していた娘は、地元に懇意にしているヘアーサロンもなく、

ネットでいろいろと調べて「髪」と「着付け」を予約しておりました。

事前に着物(母親のお古)を店に持っていき、

足りないものを確認し、

若干の小物を着物屋で買い求め、

そこそこ大変でした。

成人式当日は、朝早くヘアーサロンで着付け、

そして写真屋で何枚か撮影し、

ようやく会場に送り届け・・・。

成人式が終わると一旦帰宅し、今度は軽装でクラス会の飲み会。

 

本人も大変だったでしょうが、親も結構大変でした。

 

自分の成人式は

もう40年も前の話です。

住民票を仙台に移していた私は、仙台市から招待状が届き、

友達と2人で「ブレザーにネクタイ」という服装で参加しました。

羽織袴で参加するなどという風習は、おそらくありませんでした。

ほとんどつけたことのないネクタイを締めただけで、ずいぶん緊張したものです。

 

その帰り道、「記念に何かうまいもの食おうぜ。」となり、

今まで一度もたべたことのない「しゃぶしゃぶ」なるものを食べたのでした。

値段は確か1500円くらいだったでしょうか。

「しゃぶしゃぶに刺身や小鉢などがセットになったコースもありますがどうしますか?」

「それはいくらですか?」

「3000円です。」

「・・・しゃぶしゃぶ・・だけで・・お願いします。」

店の人との会話も、今は楽しい思い出です。

すくない肉のしゃぶしゃぶを味わうように食べて、

ごはんはおかわりして、

デザートにでたイチゴ(粉砂糖かけ)を食べ、

こんな食事でも十分「大人になったのだなあ。」と感動したものです。

 

(記念の湯飲み茶わん、あれはどこにいったのだろう・・)

 

「はれのひ」事件をどう切り抜けたらいいのだろうか

「自分が悪くないことに対して気持ちを乱すのはいやだ。」

「自分に責任はない。だから堂々と普段着で式に出る。」

言葉にするのは簡単ですが、実際にそんな状況に遭遇したら、落ち着いていられる人は少ないです。

出席をあきらめて帰宅した人も多くいたとか、ほんとうにやるせない。

「社長を探し出して、それなりの賠償と謝罪を要求する。」

「絶対に許せない。許さない。」

その気持ちは当然ですし、私もはらわたが煮えくり返る思いです。

自分の娘の成人式で、このような事件に巻き込まれたらと思うと、

冷静でいられる筈がありません。

 

しかし、そん非人道的な人間に、いつまでも自分の人生をささげる気にもなりません。

どこかで折り合いをつけて、切り替えていかなければならない時は来ます。

それが早いほど、自分の人生にとってプラスになるはずです。

 

こんな言葉でなぐさめにならないのですが、

「あなたは何も悪くない。だから、これ以上自分の人生を悲しみや怒りで満たさないで。」

と言いたいです。

 

でも、やっぱり許せないですよね・・・

 

気持ちを立て直し、切り抜ける方法・・・

ごめんなさい、難しくて答えが出ません。

 

被害に遭った女性の中に、素敵な人がいました

「はれのひ」に予約していた被害女性へのインタビューで、次の声がありました。

彼女は絞り出すような声で、

「両親に、ほんとに申し訳なくて・・・」

優しい人だなあ。

自分が式に出られない悲しさよりも、

それを知った両親の気持ちに目が向いている、

本当に素敵な人だと感じました。

 

おそらく彼女は、自分の責任でないのに、

家族に「ごめんんさい。」と言うのでしょうね。

そして、周りの励ましに対して、

感謝の気持ちと、「私は大丈夫だから。」という姿勢を見せるのでしょうね。

心の中の苦しさを隠して。

 

あなたならきっと大丈夫。

今回の出来事を乗り越え、さらに人間として成長して、

素敵な輝く女性になってくれるでしょう。

そう願い、信じています。

 

今回の悲しい出来事の埋め合わせを考えている人もいます

「成人式のやりなおし」という話が出ています。

「粋な計らいだ。」と称賛の声がある一方で、「被害者だけ集まっても余計悲しい。悩ましい。」という意見もあります。

それぞれもっともな意見です。

 

このサイトは「大人になるステップ」を基軸に置いています。

その立場から、敢えて意見を言わせて下さい。

少し違和感があったとしても、何とか助けたいという善意の申し出は、素直に受けたいものです。

すでに式に参加した級友は来ないかもしれません。

自分が求めていた晴れやかな気分にはなれないかもしれません。

それでも、善意には感謝の気持ちで受け入れたい。

そうでないと、あなたの周りの大人は、あなたに何をして良いのかわからなくなってしまいます。

 

おそらく、「近いうちにもう一回クラス会するから集まれ。」なんて連絡も飛び交うことでしょう。(そう信じる!)

まったく異種業界からの援助やプレゼント、招待などもないとは限りません。

そんな時は「ありがとう。」です。

「何をしてもらっても、私の悲しみは癒えない。」

などと主張しても、誰も幸せになりませんから。

 

「あの時はショックだったけど、おかげでいろんな人から温かい言葉や援助をいただいて、ひょっとしたら得したかも。」

なんて笑って言えたら、素敵です。

具体的な援助は何もできないけど、応援してます!

 

 

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