深く考えさせる名作映画が見たい時もあれば、肩の力を抜いてお気軽アニメ映画を見たい時だってある。今回紹介するのは映画にもなった「図書館戦争」。作者自身が「ライトノベル」と言っている通り、深く考えずにすいすい読めてしまう。
近未来の日本、公序良俗を乱す表現を取り締まる「メディア良化法」が成立。この法律に対抗して言論と表現の自由を守るために改正した「図書館法」を拠り所として、「良化隊」から本を守る図書館隊員の話。設定は荒唐無稽だが、人物描写や組織などの細かな書き込みは流石。
「レジでお金を払うとき、本のカバーが少し破れているのに店員が気づいた。破損のないものと取り替えようとしてくれたが「いいです、それください。」カバーの破れた本をそのまま買った。破れていてもその本がよかった。汚名を着てまで君が守った。そう言われて手渡されたその本が良かった。」
こんな文章にジーンとくる。3時間で一気に読める本。
「無条件におもしろい。」という価値基準も、大切です。
それは、本だけでなく、人生においても。(もちろん、他の人の「楽しい。おもしろい。」を尊重した上でのことですが。)